WEBディレクターが最低限身につけておくべき、3つの資料作成スキル
KRAFでディレクターを担当している小杉です。前職を含めると、ディレクター歴は丸8年となりました。
ディレクター業務を進めるうえで、様々な資料やツールを利用してきましたが、その中でもよく利用する3つの資料とそのポイントをご紹介します。
WBS
WBSの作成はディレクターの必須スキルです。
プロジェクトの業務を分解して構造化し、時にはカテゴライズやスケジュールを交えながら表にしてまとめます。
フォーマットや書き方は会社やプロジェクトによっても様々なものがありますが、共通して気を付けているポイントをご紹介します。
思いつく限りの業務をとにかく書き出す
WBSはチームや顧客と認識を合わせて、漏れなく円滑にプロジェクトを進行するために作成します。
そのため、分かっている「だろう」、いつもやっているからやる「だろう」といって記載を怠るのはとても危険です。
経験上、かなりの確率で業務が漏れて、後で痛い目を見ます。
どんなに細かい業務でも記載し、プロジェクトの途中で新たに出てきた業務も書き足していきましょう。
作りっぱなしにせずに更新する
作って満足し、更新が行き届いていないWBSはありませんか?
WBSは作成することも大事ですが、実際に運用し更新していくことのほうが大切です。
WBSとは別にBacklogやRedmine等のプロジェクト管理サービスを利用されている方も多いと思いますが、そういったサービスはコミュニケーションツールも兼ねているため、細かな業務を見失いがちになります。
また、こういったサービスは社内のみで運用している場合が多いと思いますので、顧客と進捗を確認できるWBSの運用も別途必要となります。
作りっぱなしにせずに、定期的に更新し、チームや顧客含め進捗がわかる運用にしましょう。
ワイヤーフレーム
ワイヤーフレームを作成するのはデザイナーだけではありません。
WEBディレクターにこそ必須のスキルであり、私も数百のワイヤーを作成してきました。
ワイヤーフレームという目に見える資料があるだけで、要件定義の質は格段に向上します。
次はワイヤーフレームを作成する際に気を付けているポイントをご紹介します。
基本的なWEBサービスの機能は押さえておく
基本的なWEBサービスの機能とは、「チェックボックスとラジオボタンの違い」、「モーダル表示とページ表示の違い」などです。
ワイヤーフレームは、そのままデザイナーや開発者に展開され、作成が進む場合が多いです。
例として、チェックボックス(複数選択可)とラジオボタン(単一選択のみ可)の違いを考慮せず検索システムを作成してしまうと、想定していた検索結果とは異なる結果となります。
ワイヤーフレームはシンプルであるからこそ、基本的なWEBサービスの機能を押さえたうえで作成しましょう。
既存サイトがある場合は、ヘッダー・フッターだけでも見た目を合わせる
通常のワイヤーフレームからすると邪道ではありますが、既存サイトがある場合、ヘッダーやフッター、最低でもロゴは、既存サイトに合わせて作成しています。
一部だけでも見た目を合わせている方が、顧客に改修後のイメージを持ってもらいやすいと考えています。
ひと手間かかる作業ではありますが、WEBディレクターは顧客と認識を合わせることが仕事なので、是非取り入れてみてください。
ToDoリスト
日々の業務の中でToDoリストをつけていらっしゃる方は多いと思います。
ToDoリストについては、私の運用ツールとポイントをご紹介します。
日時の決まっているタスク
日時が決まっている場合は、すぐにカレンダーサービス(私の場合はGoogleカレンダー)に書き込みます。
WEBディレクターは関わるチームやメンバーが多いので、いつの間にか日程を押さえられている事もありますよね。
顧客との打ち合わせや重要なタスクと被ってしまう可能性もあるため、自分のタスク管理や、対外的なスケジュールの共有のためにも、日時が決まっているタスクはすぐにカレンダーに書き込みましょう。
日時の決まっていないタスク
日時が決まっていないタスクは、Google Keepを利用してタスク管理しています。
Google Keepの良い点と運用例はこちら
良い点1:ラベルをつけることができ、ラベルでの検索も可能
運用例:月に1回や年に数回のタスクにラベルをつけて、すぐに検索できるようにしています。
良い点2:チェックボックス機能がある
運用例:月毎のToDoはチェックボックスを利用して進捗をわかりやすくしています。
良い点3:色分けで視認性をよくできる
運用例:ラベル分けもしているのですが、色分けすることでパット見の視認性がよくなります。
必要性は低いのですが、カラフルになるので個人的には好きです。
良い点4:リマインダー機能がある
運用例:リマインダー機能も活用すれば、タスクの漏れは激的に減ります。
昨今、様々なタスク管理サービスがありますが、ToDoは業務に関わる重要情報も含まれるため、会社で許可されているサービス以外の利用は避けたほうがよいでしょう。
その点、Google KeepはGoogle Workspaceを導入している会社であれば、利用を咎められることはないと思うのでおすすめです。
いかがでしたでしょうか。
WEB制作には様々な資料がありますが、最低限「WBS」「ワイヤーフレーム」「ToDoリスト」は、わかりやすいものが効率よく作成ができると、プロジェクト進行がかなり楽になります。
ここまでお読みいただきありがとうございました。それでは、また次回。