セキュリティがいきわたる社会へ-国際医療支援のジャパンハート 佐藤事務局長とクラフ代表藤崎の対談が実現
「DEI」への取り組みとして、社会課題の解決に向け共に取り組む
宮崎発のサイバーセキュリティ企業である株式会社クラフ(本社:宮崎県宮崎市、代表取締役:藤崎 将嗣、以下クラフ)は、(認定)特定非営利活動法人ジャパンハート(東京都台東区、理事長:吉岡春奈、以下、ジャパンハート)へのシステム開発におけるセキュリティ・マネジメント・システム『S4』提供を機に、対談を実施しました。また、「DEI」への取り組みとして、社会課題の解決に向け共に取り組むことを確認しましたので、お知らせいたします。
ジャパンハート 佐藤事務局長との対談記事の抜粋
ジャパンハート佐藤事務局長:東南アジアの低所得国など、世界には医療が届いていない地域がいくつかあります。そうした地域を中心に、世界では5歳未満の子どもが毎年500万人なくなっており、そのおよそ半数は生まれてから28日以内に亡くなっているのです。
人口1000人あたりの医師数が、日本では2.5人いる計算になっていますが、カンボジアでは0.2人しかいない状況です。さらにカンボジア内でも首都圏に集中しているので、地方では一層の医師不足が続いています。
クラフ藤崎:セキュリティにおいても、IPAがお金・人・技術の不足でセキュリティ格差が生じているというデータを発表したように、同じ課題があるといえます。そうした課題を解決しようと、クラフでは、NPO法人や中小企業に無償でセキュリティサービスを提供するS4を去年9月にリリースしました。
分野は違えど同じ課題がある医療とセキュリティの業界において、私たちは「届いていない人々に届ける」活動を行っているといえるのではないでしょうか。
佐藤事務局長:支援の輪を広げるためには、信頼していただくことがすべてだと考えています。そのためには、健康経営はもちろんのこと、活動を継続していくことや支援してくれた方々に活動の様子をしっかりと伝えていくことが欠かせません。
私たちの活動は対価交換という物での返礼があるわけではなく、「支援したい」という気持ちと私たちへの信頼で成り立っています。そのことは忘れてはいけないなと思いますね。
クラフ藤崎:セキュリティは社会インフラの一部ともいえるかもしれません。誰からも感謝されないくらい当たり前に整備されているのがセキュリティ業界にとっての成功ではないかと思います。日本で水道の水が飲めるように、道路があるように、セキュリティもインフラとして浸透している社会を目指したいです。
一方で、知ってもらうことで支援の輪が広がる側面もある。セキュリティにおいても社会課題があるという現状について伝える活動をしていくことも、これから私たちが頑張らなければならないところだと思います。
ジャパンハートと今後の取り組み
ジャパンハートとクラフは、共に社会課題である格差の解決に取り組んでいます。ジャパンハートは「医療」、クラフは「セキュリティ」をすべての人に提供することを目的としています。
そこで、DEI(*1)の考え方に基づき、セキュリティの格差という社会課題の解決へ向けた取り組みとして、ジャパンハートの支援者に対する「S4」の無償提供の検討を進めています。なお、提供方法はMSS(*2)を予定しています。
*1. DEIとは
Diversity(多様性)、Equity(公平性)、Inclusion(包括性)。すべての人が安心して暮らせる社会をつくるための3つの言葉を合わせてDEIと呼ばれています。近年、個人の尊重や、公平性に対する意識が高まるなか、クラフでもこのDEIが、よりよい未来を築く土台であると考えています。クラフでは、DEIを次のように定義しています。
- Diversity(ダイバーシティ、多様性):一握りの優秀なエンジニアだけでなく、多様な人材がセキュリティ業界で活躍できる環境を提供する。
- Equity(エクイティ、公平性):標準化と仕組化でセキュリティ対策の属人性を排除し、すべての組織へ公平に安心と安全を確保する。
- Inclusion(インクルージョン、包括性):セキュリティの格差をなくすことで全員参加のセキュリティを実現し、サプライチェーンリスクの解消を目指す。
*2. MSSとは
マネージドセキュリティサービス(MSS)は、セキュリティ専門企業が企業のネットワークやセキュリティ機器を監視し、セキュリティインシデントを検知・分析・通知するサービスです。MSSは、セキュリティ対策の高度化・効率化に有効です。