社会から強く必要とされる人材を宮崎から輩出していく| 宮崎市 副市長 永山英也氏 | Talk 前編

「宮崎からサイバーセキュリティNo.1企業へ」を掲げているクラフ。創業から8年で150名規模へと成長しました。

今回は、宮崎市 永山副市長とクラフ代表取締役 藤崎の対談。前編では、宮崎で創業した理由や想いを語りました。

社会から強く必要とされる人材へ

永山副市長(以下、敬称略):宮崎で最先端のサイバーセキュリティ事業を行っている会社は珍しいですよね。現在、何名体制で事業展開しているのでしょうか。

藤崎:約150名です。そのうち7割が診断業務、2割が監視業務、残りがコーポレート部門です。最近は中途採用にも注力していますが、最初の100名を採用するまでは、ほとんど全員がIT・セキュリティ未経験者でした。

永山:専門性の高いサイバーセキュリティ事業を未経験から採用・育成してきたのですね。それはすごいチャレンジですね。

藤崎:はい。前職はアパレル、農林水産、土木建設など様々です。サイバーセキュリティは高度な知識が必要で、専門家でないとできない仕事とされてきました。

そこで、私たちは診断プロセスを可能な限り細分化・明文化し標準化しました。創業から約2年かけてこの業務フローを開発したことで、未経験からでも脆弱性診断ができるようになったのが最大の特徴です。

そうすることで、宮崎の地で雇用拡大を実現することができました。

永山:昨今もサイバー攻撃による被害をよく耳にします。サイバーセキュリティはこれから一層伸びていく業界だと思います。注目度も高まっているところかと思いますが、未経験でも安心して入社できるわけですね。

藤崎:そうですね。ただ、面接では「社会から強く必要とされる人材になるつもりはありますか?」と問いかけています。

実は社名の「KRAF」の由来は、造語ではありますが「Key Resource Apia Foundation」の略なんです。宮崎という資源(人・モノ・金・情報)が限られた環境の中でも、社会から必要とされる人材を生み出していきたいという想いを込めています。

宮崎で創業、その想いは

藤崎:私自身、大学を卒業後に入社したのは土木建設業の会社でした。街中ではカフェでPCを開いて仕事をしている方を見かけるようになり、IT業界の黎明期を目の当たりにしてきらびやかな世界だと感じました。

20代だった当時、ITの知識も経験も学歴もありませんでした。未経験からIT業界に入るにはとても苦労しましたが、私の場合は幸いにも入社した会社が急成長を遂げ、上京して大手の企業へ転職するなどキャリアを積み重ねることができました。その中でセキュリティの知識も身につけることができ、シンデレラストーリーのような貴重な経験をさせてもらった自覚があります。

永山:IT業界のキャリアへの入り口は、宮崎のスタートアップ企業だったと聞いています。急成長する会社で働いた経験は、今の藤崎さんにとって大きな経験となったのですね。

藤崎:とても大きいですね。創業者を筆頭に、夜通し仕事について語るなど、驚くほど仕事への熱量がありました。その後、上京して規模感の異なるビジネスにも携わりましたが、スタートアップならではの躍動感を間近で見ていた経験は今の自分に生きています。

永山:そういった経験をされた方が宮崎に戻って起業されたのは嬉しいですね。

藤崎:東京で起業する選択肢もありましたが、かつての私のように「宮崎にいてもチャンスを掴みたい」と思っている若者がいるはずだと思い、宮崎での創業を選びました。

宮崎から、社会に強く必要とされる人材を輩出していきたい。

その想いで取り組んできた業務の標準化や採用・育成など、前編は永山氏からいただくご質問にお答えする形で対談しました。

後編では、女性活躍推進やスタートアップ支援など宮崎市が注力している取り組みを柱に、新たなイノベーションを生み出す環境づくりについて語ります。