多様な人材の活躍を後押しし、新たなイノベーションを | 宮崎市 副市長 永山英也氏 | Talk 後編
宮崎市永山副市長とクラフ代表取締役の藤崎との対談。前編では宮崎で創業した理由や想いを語りました。
後編では、昨今注目されている女性活躍推進やスタートアップ支援を柱に、新たなイノベーションを生み出す環境づくりについて対談します。
多様な人材が活躍できる環境づくり
永山副市長(以下、敬称略):今宮崎市では、女性活躍推進に注力しています。クラフのオフィスを拝見すると、女性社員が多く働いていますね。
藤崎:女性比率は50%を超えています。勤務条件、業務内容において、創業当初から性別で区別することは一切していません。
区別していないからこそ管理職の女性比率などを意識したこともなく、昨今の女性活躍に向けた社会の動きに新鮮なカルチャーショックを受けているところです。
永山:出産・育児などライフイベントを経ても活躍できる職場づくりにおいて、取り組んでいることはありますか。
藤崎:IT業界は一定の技術の成熟が果たされたところではありますがまだ歴史が浅く、今でも新しい技術が日々生まれ、進化しています。そのような業界の特性もあるかもしれませんが、男女問わず新しい技術への探究心やキャリア志向の高い方が多い印象があります。
そうした他業界と比較した相対的な傾向はあったうえで、ライフイベントなどの変化はもちろん出てきます。
クラフにも産育休を取得している社員、これから取得予定の社員が在籍していますが、在宅勤務の活用や勤務時間の分割など、ライフイベントを経ても仕事と両立しやすい業務特性はあるかもしれませんね。
その他は、むしろ現行の法・制度に則った基本的な取り組みしかしていないとも言えるかもしれません。
永山:宮崎市役所では、長く男性社会が続いてきました。それを変えようと女性活躍の推進に注力していて、最近では女性の管理職が活躍している姿もみられるようになってきました。
まだ課題はありますが、女性が活躍できる環境を整えることで、大きなメリットがあると感じています。例えば、多様な人材が多様な仕事に携わることで生まれる新たな視点、イノベーションです。
藤崎:それが当たり前の社会になるべきですよね。産育休を経て職場復帰し、活躍しているパワフルな社員のエネルギーも必要です。
知的探求心・好奇心を活かして多様な人材が活躍していく。多様な人材がそれぞれの持つ強いパワーで事業成長を牽引していくことが理想ですね。
スタートアップを後押しする支援とは
永山:宮崎市でも、高千穂通りにMOC(一般社団法人宮崎オープンシティ推進協議会)を設置し、スタートアップの発掘・育成、地域企業のイノベーションを促進する動きが加速しています。
これからスタートアップや既存企業の新しい分野への展開を増やしていきたいと考えた時、藤崎さんの視点で、どのような支援が後押しになるでしょうか。
藤崎:中高生時代など、若い時に挫折や悔しい経験をし、「何者かになりたい」と強い想いと原動力を抱いて環境を変えようともがいている人がきっといます。私もその1人です。
そのような人材を見つけ、投資家を含めた新たなコネクション作りのサポートをしていく。そうしてコミュニティを広げていくことで、新たな挑戦の可能性が広がるのではないでしょうか。事業を興し、拡大していくのに不可欠な環境や人脈づくりの支援は、とても心強いサポートになると思います。
永山:学校での講話など全体に向けたキャリア教育は様々な機会が用意されていますが、そうしたピンポイントで深い接点を持てる場を創出していきたいですね。
スタートアップに興味がある生徒・学生が起業者と直に話して新たな発想が生まれるような機会は魅力的だと感じました。
宮崎とITのこれから
永山:宮崎市では、「マチナカ3000」プロジェクトなどでIT企業の誘致を積極的に進めてきました。
これからは次のフェーズとして、誘致した企業と地元の大学などが連携して、宮崎発の新しいものを生み出していく環境を創出していきたいです。例えば、農業の人手不足や耕作放棄地の問題に対し、AIやIT技術をどう活用するか。あるいは交通システムの改革など、具体的な社会課題を解決する実験を推進していきたいと考えています。
宮崎市中心部には、今年宮崎大学の新しいキャンパスがオープンしました。産学連携の動きが加速することを期待しています。
藤崎:面白いですね。
永山:宮崎が持っている強みや課題をきっかけにしたIT技術の開発を促していきたいです。ぜひ、クラフも宮崎の企業として、連携しながら一緒に宮崎を盛り上げていけたら嬉しいです。
女性活躍推進、産学連携、スタートアップ支援。多様な人材が活躍できる環境を整えることで、新たなイノベーションを生み出す取り組みに注力している宮崎市。
クラフも、社会に強く必要とされる人材を輩出し、持てる技術・知識・ノウハウを還元する形で宮崎の発展の一助となれば幸いです。