ゼロ知識から始める情報処理技術

クラフでエンジニアとしてお仕事をしている小田です。弊社ブログのセキュリティ関連記事の監修などもやっています。私のブログではIT業界の経験がない人やこれからIT業界でお仕事をしてみたいと考えられている方向けに参考になるような内容を書いていければと思います。まずは知識を補完する観点でのとっかかりになる情報の集め方について書いてみます。

「IT業界」について

IT業界というくくりで考えると膨大な範囲になります。そのため全てを網羅するのはかなりの情報収集や学習などのコストが発生します。ちなみに総務省や経済産業省では、IT業界を次のように分けています。

  • 受託ソフトウェア開発
  • 組み込みソフトウェア開発
  • パッケージソフト開発
  • ゲームソフトウェア開発
  • 情報処理サービス
  • 情報提供サービス
  • 市場調査サービス
  • その他情報サービス
  • インターネットサービス

各分野の実際の業務内容や職種も多岐に渡り、求められるスキルも一つではありません。そのため、IT業界は敷居が高い、ハードルが高いというイメージがあるのではないでしょうか。とはいえ、まず何をするべきかという方向で考えれば自ずと行うことの優先順位が決まってきます。

インプット量を増やす

まずゼロの状態から優先的にやる作業は「インプット量を増やす」ことだと思います。

世間で話題になっているニュースや事件、新商品情報などを幅広く集めます。こういう情報は深い内容が含まれていないことが多いため、広く浅く知るためには有効な情報収集方法だと考えます。そういった中で、より深くその内容が知りたいと思うようなものが「興味がある」分野だと思います。この興味があるというところがモチベーションを保つ秘訣になりますのでやみくもに勉強するというよりは、「選択と集中」を行うために行っておいた方が良い過程となります。

情報処理技術者試験(IPA)について

情報処理系の国家資格などを一から勉強するというのも一つの方法ですが、こういった試験で取り扱っている専門分野の学習は、一つの事柄を理解するために単語レベルで意味を調べるという作業が延々と数珠繋ぎとなり、「結局、何を知りたかったのだっけ?」と迷子になってしまうことが多々あります。

IPAが行っている情報処理国家試験はLV1〜L4というように難易度ごと定義されています。

  • LV1 ITパスポート試験
  • LV2 基本情報処理技術者試験
  • LV3 応用情報処理技術者試験
  • LV4 各種スペシャリスト試験
  • LV5〜 該当する試験はない ※試験ではなく業務で定義される

LV1−2の試験は基礎レベルでITの語彙を増やすという目的であれば非常に有効ですが技術に関しては薄いのでエンジニア系の業務に直接有効かというと疑問が残ります。また初学の知識が少ない状況でLV3以降の勉強を兼ねて試験対策を行いながら専門知識の理解という流れは非常に非効率だと考えます。

(できなくはないが覚えることが多すぎて興味をそがれてしまう可能性がある、モチベーションの低下などを招く)

専門分野を勉強している立場なのであればLV1から順番に受けていくのがステップアップとしては最適ですが、社会人のように限られた時間で情報処理系の勉強を行う場合、広い範囲を勉強しつつLV1からステップアップしていくのはなかなか困難です。実際に自分で受けてみた経験から応用情報処理試験を受けるよりはスペシャリストの分野に絞って試験を受ける方がかかる時間を短くできると思います。

情報処理試験は半年ごともしくは1年ごとにありますので継続的に勉強を続けていくことができますので、知識をインプットする行動としては最適です。そのインプット作業で語彙を増やしていくと後々の高度な技術などの学習や理解が捗ることになります。

※LV3の応用情報処理試験はLV4のスペシャリストほどの難易度はありませんが、非常に範囲が広く、また全てをある一定のレベルで網羅する必要があります。時間の限られた社会人の場合、分野が絞られたスペシャリスト試験の方が狙いやすいといえます。

ゼロから始める3ステップ

  1. 広く浅く情報を集める
  2. 興味のある分野を見つける
  3. 特定分野を掘り込む(学習する)

という流れが理想です。

ここで「特定分野を掘り込む」際には、その内容により最適な方法が異なります。

今回はその方法に関しては割愛しますがIT業界では技術の話やニュースなど新しい話題が多いので、普段からアンテナを広げておき、深い理解が必要な場合、自分に合った学習方法を知っておくと良いと思います。(次の段階)

まとめ

まずはなんでも良いので広く浅く情報を集めてインプットしていきましょう!

そうすれば自ずと自分の興味が湧いてくるもの・学びたいと思う分野が見えてくるはずです。