クラフの標準化・仕組み化により新しい価値を生み出したい|Talk後編| 清山知憲宮崎市長
先日オフィスを訪れた清山知憲宮崎市長とクラフ代表藤崎の対談。
Talk後編では、クラフの大きな特徴の1つである標準化・仕組み化について、その可能性も含めて語ります。
ー標準化・仕組み化でIT業界への転身のきっかけに
清山市長:クラフの特徴として、標準化・仕組み化によって全くのIT未経験者でもセキュリティ診断をすることができるようにしたという話を伺いました。この標準化・仕組み化は、先行している企業などはこれまでになかったのですか?
藤崎:セキュリティ診断は、もともと専門知識や高度な技術が必要な仕事です。つまり希少な専門家人材でしか対応できない仕事となっており、IT業界に多くセキュリティ診断の需要はあるのに、供給量が追いついていないのが、この20年ほど長く続いてしまっています。それを誰でもできるように標準化・仕組み化し、供給量を増やすことをビジネスにする。我ながら簡単に言いましたが(笑)、そもそも実現可能なのかと疑問視することは当然ですし、可能と考えたとしてもかなりのパワーとコストが掛かるだろうことは容易に予測できます。セキュリティ企業は日本全国にたくさんありますが、その点に絞って思いきって舵を切ったのは我々だけでした。
クラフを設立して最初の1年は自動化・仕組み化に注力し、2年目以降にIT未経験者を受け入れはじめました。私自身、もともと土木建設業で働いていたIT未経験者だったのですが、IT業界への転職は非常に苦労しました。その経験をもとに、宮崎でIT業界を志す人のキッカケの場所となりたいという想いが強くあったことがクラフを設立した大きな動機の1つです。
ー未経験者も活躍中、標準化・仕組み化でビジネスの新しい価値創造へ
藤崎:現在セキュリティ診断に関わっている社員の皆さんは、学歴・職歴等関係なく、標準化・仕組み化された業務フローへの習熟ができるかどうかという適性の有無をポイントに採用しています。実際にIT未経験者、具体的にはアパレル関係や喫茶店、工場勤務で力仕事をされていた方などあらゆるキャリアを持つ方々が入社しています。採用試験でセキュリティ診断に必要な正確にスピーディに作業をこなしていけるかどうかを判定できるようになっていて、年代もスキルも問わずに採用しIT人材へと育成することができるようになったところが、標準化・仕組み化で得られたクラフの大きな特徴と言えます。今はたまたま20代~30代の社員が多く平均年齢が若くなっていますが、それはスキルの差というよりも、若い世代の方が転職志向があるからではないでしょうか。
清山市長:宮崎で採用を拡大するにあたって、応募者などの数は充足している状況ですか?
藤崎:採用計画として立てている人数に照らし合わせると、ありがたいことに応募者も多く十分に足りていると言えます。ただ、セキュリティ業界における慢性的な人材不足はまだまだ解消されていないので、これから受注できる仕事の量を増やしていくためにも、よりシステムの仕組み化を進めたり人数を増やしたりというところを含めてもっと頑張る余地はあるかなと思います。
清山市長:ここまでお話を伺って、IT系の仕事というだけではなく、藤崎さんがおっしゃったように、エンジニア1人1人が属人的に頑張っていたところからシステム化してみんなができるようにしたという発想も斬新で、ぜひ子どもたちに伝えていただきたいと感じました。
宮崎にも、小中学生などプログラミングの全国大会で入賞するような能力のある子がいます。そういった人材の育成と合わせて、クラフで行っているような標準化・仕組み化によってよりその規模を大きくしていけるというビジネスの新しい価値を生んでいけたら良いですね。
クラフの特徴である標準化・仕組み化によって、IT未経験の人材がIT業界へと転身しやすくなったことや、セキュリティ業界の慢性的な人材不足解消への糸口となっていることなど、多くの可能性を感じていただけたら幸いです。
これからも、宮崎で1000人雇用の達成を目標に、成長を続けてまいります。