100名弱だったSHIFTグループが1万人突破│通信・ネットメディアサービス部 清信圭太部長 │前編

グループ従業員数1万人を超えるSHIFT社の多岐にわたるサービス展開を支えているのが、金融・流通産業・エンターテインメントなどさまざまな部署に分かれたサービス&テクノロジー本部。

シリーズで各部の部長にお話を伺います。第2弾は、1,200人規模となった通信・ネットメディアサービス部を管掌する清信圭太部長。前編では、エンジニア経験を活かしたコミュニケーションや部の特徴などについて伺いました。 

ーこれまでのキャリアを教えてください。 

清信(以下敬称略):前職はWebや組み込み・パッケージの開発を主体に、アプリ開発なども行っていました。当時はフロントとサーバー両方の開発を請け負うSI会社で働いていました。 

3、4年ほど開発案件に携わり一段落した頃に、趣味の読書で出会った本に感銘を受けました。アイデアを出す時に、考えるのではなく楽しみながら多角的観点から組み合わせと面白さでサービス化していくという内容で、非常に印象に残っています。 

ちょうどその数日後、本の著者が代表を務める会社から案件の依頼をいただき、二つ返事で受けました。その案件は、これまで携わってきた開発の仕事ではなく、ソフトウェアテストの依頼でした。 

これまでソフトウェアテストを専門でしたことはなく、テスト戦略・計画など分からないことばかりでしたが、その本の著者に会いたくて依頼を受けたことを覚えています。これがソフトウェアテストとの出会いです。 

ソフトウェアテストのマネジメントに携わるようになって、これまでのキャリアが活きている実感があります。 

もともとは私自身がエンジニアだったこともあり、品質保証チームから不具合を指摘される時の嫌な気持ちがよく分かります。そういった気持ちが分かるからこそ、エンジニアを不快にさせないように、円滑なコミュニケーションができているのではという自負があります。 

案件が始まった当初は2名だったチームが7名まで拡大しましたが、それでも全ての案件を見ることができなくなってきた頃に、SHIFT社が私たちのチームに合流することになりました。それからは、全国各地の拠点にいるチームメンバーをマネジメントする業務をSHIFT社とともに行うことになりました。 

ーその後、SHIFT社に入社。管掌されている通信・ネットメディアサービス部について教えてください(取材当時)。 

清信:2012年4月に入社後、Web・モバイルに始まりいくつもの部署を経て現在の通信・ネットメディアサービス部の担当になりました。 

サービス&テクノロジー本部は多くの部署に分かれていますが、通信・ネットメディアサービス部とエンタープライズサービス部は似た特徴を持つと考えています。 

金融・産業流通といった部署は産業ごとに分かれていますが、通信・ネットメディアサービス部やエンタープライズサービス部は産業で分かれるのではなく、サービスごとに分かれているのが特徴です。 

例えばポイント管理や予約システム、人材のマッチング、教育サービス、医療介護やヘルスケアサービス、ECや決済など、お客様が一般消費者へ提供しているサービスは多岐にわたります。 

通信・ネットメディアサービス部は、このように各産業の領域を超えて、お客様が提供するサービス単位でチームを編成しています。 

画面などの見えやすい部分から、消費者からは見えない裏のシステム、AI・自動技術までサービスの幅は広いですが、さらに深さを足していくことを目標にしています。 

ー入社当時100名弱だったSHIFT社が、グループ従業員1万人を突破しました。通信・ネットメディアサービス部も急拡大していますね。 

清信:私が管掌している部署は、1,000人規模から先日の組織改編で1,200人規模となりました。振り返ると大企業になったと感じますね。 

元々は、SI領域やエンタープライズ領域、命に関わる領域に品質保証が携わることはできないとされてきました。また、SHIFTの知名度も上がってきたように思います。 

入社当時は、会社としての知名度はもちろん「品質保証」「第三者」というキーワードすら社会に浸透していませんでした。 資料を作る、お客様への提案をする、案件も自分で担当する、人員管理もする、と全て自分でしていたことが懐かしいです。 

現在ではインバウンドや問い合わせが増えてきましたね。 世の中に知られるようになったことが1番大きな変化だと感じます。 一方、「SHIFTはソフトウェアテストの会社」というイメージがまだまだ強いと感じるので、これから脱却していくところが課題かもしれません。 

通信・ネットメディアサービス部においては、例えば2,000人の時にはどのような体制でどのような人材が必要かを考えるなど、常に組織の拡大を念頭において採用を行ってきたので、大きな想定外はありませんでした。 

もちろん日々課題はありますし急な変更に戸惑うこともありますが、基本的に「常に課題があることは当たり前」だと思っています。振り返ると、1つの課題を解決したらまた新しい課題が出てくることの繰り返しでここまで来たという印象です。 

自身がエンジニアをしていた経験からお客様に寄り添ったコミュニケーションを図るなど、これまでのキャリアを活かしながら1,000人規模の組織を率いる清信さん。 

後編では、組織マネジメントで意識していることや成長する人材に共通する姿勢などについて伺いました。