属人化させない仕組み作りを|Talk前編|パーソルワークスデザイン 平原氏

東証プライム上場・パーソルホールディングスのグループ会社として、アウトソーシング事業などを展開しているパーソルワークスデザイン株式会社。

宮崎へは2002年に進出し、現在は約800名規模へと拡大しています。 今回は、宮崎センター長を務める平原 一弥氏とクラフ代表の藤崎が対談。 

両者のこれまでのキャリアのほか、2社に共通する業務の仕組み化について話しました。 

ーまずはそれぞれのキャリアを教えてください。

平原さん:宮崎生まれ宮崎育ちです。高校卒業後、5年ほど関東で暮らし宮崎に帰ってきました。 転勤などもありましたが、概ね宮崎で生活しています。 

宮崎は、県外へ出ても戻ってくる方の比率が全国的にも高いと聞いたことがあります。私も何か大きなきっかけがあったわけではありませんが、関東で生活する中で雰囲気や生活環境など宮崎が恋しくなり帰ってきました。 

藤崎:私も宮崎生まれ宮崎育ちです。県外の大学へ進学、卒業後は土木建設業の会社に就職して東京で働き、転勤を機に宮崎へ帰りました。

IT業界へ転身後にキャリアを積む中で再び上京したこともありましたが、やはり宮崎の生活環境 の良さを恋しく思い、帰郷しました。生まれ育った、慣れ親しんだ宮崎の環境が懐かしかったで す。平原さんと同じですね。 

ー宮崎に拠点ができたきっかけは 

平原さん:私たちの会社はもともと関東圏にある会社ですが、約20年前に宮崎のとあるクライアントから仕事を受託したことで、宮崎に暮らす方々と接するきっかけができました。 

仕事を遂行していく中で、宮崎の人々のコミュニケーションの取り方や他者との接し方の柔らかさ、優しさを感じました。 

コンタクトセンターの業態という会社の特徴もあり、私たちは採用の際に人柄を重視しています。 人材の確保という点でもメリットがあると感じ、2002年10月に宮崎拠点を開設しました。 

最初は数人からスタートした宮崎拠点ですが、2023年現在は800人ほどの規模に成長しました。 

まさに拠点が成長していく過程に携わりたいという動機もあり、私は約10年前に今の会社に加わりました。 

藤崎:宮崎拠点ができた2002年当時、まだ僕は高校生でしたが、関東圏にあるような大企業が続々と進出してきているな、と感じていた記憶があります。ここ20年でIT企業もかなり増えてきま したし、宮崎市街地の進化には目を見張るものがありますね。 

ー事業内容について 

平原さん:宮崎センターでは、現在はアウトソーシング事業を主に担っています。様々な企業の仕事の一部を切り取って、代わりに効率化したり付加価値を付けたりして運用していく仕事です。 

藤崎:私たちクラフもビジネスモデルが似ています。セキュリティ診断や機能テスト、監視サービスなどの委託を受けたものに付加価値をつけて提供しています。規模・業種は異なれど、パーソルワークスデザインの皆さんと基本的には同じような仕事の仕方をしていると感じました。 

現在約150名の社員が働いていますが、そのうち100名ほどがセキュリティ診断、それ以外の社員で機能テストやシステム開発などを行っています。お客様も案件ごとに異なっていて、ファシリテートしてくれるお客様もいれば丸ごとお任せしてくれるお客様もいる。それぞれのお客様や案件に合わせて業務を遂行していきます。 

ー人材育成について 

藤崎:案件によって業務内容が変わる点も共通しているかと思いますが、人材育成はどのように されていますか? 

平原さん:「1クライアント1プロジェクト」という表現をしていて、1つのクライアントの仕事を1つのプロジェクトと捉えています。そのためプロジェクトごとに、携わる人数が1人のことも10人のことも 100人のこともあります。

1つの課でそうしたプロジェクトをいくつも抱えていて、課長は管轄のプロジェクト全てを管理して います。プロジェクトごとにはスーパーバイザーと呼ばれるリーダーがいる組織構成です。 

入社後は、全員がセキュリティ研修や社会人としての基礎的なスキルなどを身につけるベースの研修を受けた上で、クライアントごとに求められる技術・知識が異なるので内容に応じた個別の研修が行われる仕組みになっています。 

また、人材育成において気を付けていることは「属人化しないこと」です。特定の社員にしかできない業務ではなく、誰がどの業務にあたってもスムーズに遂行できるシステム作りに注力してい ます。 

具体的には、「全ての業務を覚えていく」のではなく、使い方や求めている答えの探し方などを学べば誰もが使えるようなツールを作り上げるなど、スキルがなくても業務ができる仕組みを構築し ています。この仕組み化のところもクラフと似ているかもしれませんね。 

藤崎:クラフも、従来であれば長年の経験を積んだ知識・ノウハウのあるスペシャルエンジニアにしかできなかったセキュリティ診断の業務を、スキルのない人でもできるように標準化・仕組み化したところが大きな特徴です。確かに似ているなと感じました。 

仕組みによって、誰が担当してもある程度の質が担保されるかとは思いますが、電話応対などのマナーやスキルについては個別の教育が必要ではないでしょうか。 

平原さん:これまでは1人ずつ電話応対時の音声を聞いて改善点を伝えていましたが、キリがないですよね。今では、これもツールがあって音声をテキスト化して自動で評価してくれるようになり ました。 

レポートまで出来上がるので、それを見ながらフィードバックをする仕組みになったことで、時間も 大幅に削減されました。 

藤崎:電話応対のフィードバックにまで活用できるツールがあるのですね。大変興味深いです。 業務が大幅に効率化されることはもちろん、属人化を防ぐためにも仕組み化の重要性を改めて感じました。

一度は県外で生活したものの、生活環境の良さから故郷宮崎でキャリアを生かすことを選択した両者の対談。

事業内容は異なる2社ですが、人の良い宮崎で採用を行い、業務の仕組み化によって効率化することはもちろん、個人のスキルに頼らない体制を構築できている点など共通点も多く見られました。

Talk後編では、拡大を続ける組織におけるマネージャー層育成の課題と今後について対談します。

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