豊富な知識・経験を持つ人材を増やして組織の礎を築く│SHIFTセキュリティサービス部 森日出雄部長│前編
各地に拠点・グループ会社を持ち、グループ従業員数が1万人を超えた株式会社SHIFT。クラフもSHIFTグループの一員です。
SHIFT社はソフトウェアテスト事業を軸に開発事業、コンサルティング事業まで展開し、日々拡大・成長を遂げています。多岐にわたるサービス展開を支えているのが、金融・流通産業・エンターテインメントなど、さまざまな部署に分かれたサービス&テクノロジー本部。数百人規模の部署もあるほど大規模な組織です。
これから、各部の部長にこれまでのキャリアや現在の仕事内容、組織運営についてインタビューし、シリーズでお伝えします。第1回は、クラフが共同プロジェクトでもお世話になっているサービス&テクノロジー本部 セキュリティサービス部 部長の森 日出雄氏にお話を伺いました。
ー森さんは外資系の大手IT企業に29年間お勤めだったと伺いました。どのようなお仕事をされていましたか。
森(以下敬称略):入社してすぐの頃は、生産技術エンジニアとして製造工程の開発・改善を行っていました。その後、半導体の製造に携わったり研究をしたり、さらにはセキュリティのソリューション開発の部門、それを売る部門など部署を転々としていました。振り返ると、会社は変わらずとも職はよく変わっていましたね。
1つの会社に長年勤めていたとはいえ、環境も周りの人もよく変わっていたので、会社を変えSHIFT社に入社することにも抵抗はありませんでした。
ー様々な職種でキャリアを積まれて、選択肢も多い中でSHIFT社を選んだ決め手はなんでしょうか。
森:セキュリティに10年以上携わっていたので、まず考えたのは外資系のセキュリティベンダーでした。ただ、私は1つのものをずっと売り続ける仕事よりも、いくつもあるものを組み合わせてお客様に提案する仕事の方が好きだと感じていました。
一方で、日本の転職市場を見た時に、まだそのような仕事は多くありませんでした。そんな時にSHIFT社がセキュリティサービス部を立ち上げるということで、自分の経験が生かせる、面白そうと思えたのが入社の決め手です。
ー新しい部署の立ち上げについて、苦労などはありましたか。
森:SHIFT社ほど新しく人を採用できる会社はないと思います。普通の会社では与えられたリソースの中で何とかする、ということが多いのですが、SHIFT社の場合はそもそもセキュリティの仕事を取ってくること、また取ってきた仕事を遂行するための人員を探してくることもしなければなりません。
そこに最初は頭を悩ませていましたが、私はある程度キャリアを積んだ方々にチームに加わってもらうことで組織作りをしてきました。
SHIFT社のように日々めまぐるしく変化し成長を続けるベンチャー的な要素のある会社には、様々なことにチャレンジする精神を持つ人が多くいます。転職市場にも多くいる50代前後でキャリアを積んできた方々は、新しい仕事でもこれまでの経験で得た引き出しの多さを生かしてお客様に何ができるかを考えてくれます。まずは経験のある方々を多く採用して力をつけることで、SHIFT社内部にもセキュリティサービス部の存在を認識してもらうことに注力しました。
力のある組織を作ることでお客様にも認められ、結果的に社内での認知度も上がってきました。
ー年々市場規模が大きくなっているセキュリティ業界、どのような所にやりがいを感じますか?
森:セキュリティの市場規模は他のソリューションに比べるとまだ小さい分、伸びしろがありますね。セキュリティはメインディッシュではなくそれを引き立てる”山椒”のような存在だと思っています。市場規模を大きくしていくことよりも、必要なセキュリティを正しくお客様に提案していくことが大切です。
一方で、セキュリティのない世界を作りたいという想いはずっとあります。インフラやアプリケーションの中にそれぞれセキュリティは存在しているはずなのに、今はセキュリティだけ切り出されています。
家を建てる時に当たり前に鍵がついているように、本来であればセキュリティサービス部がなくても、インフラやアプリケーションの中にセキュリティが組み込まれている世界を目指したいです。
日々めまぐるしく変わる環境の中で、まずは豊富な知識・経験を持つハイキャリア人材を採用し、組織の礎を築いたという森氏。
力のある組織作りをする一方で「お客様に本当に必要なものを提供」し信頼を得ることで社内での知名度向上・組織拡大へと繋がりました。
後編では、仕事において大切にしていることや組織運営・今後の展望について伺いました。