大規模な組織のマネジメントに必要なのは「人間力と器」│SHIFT 流通物流事業部 部長 櫻井 優氏 │ 後編

各地に拠点・グループ会社を持ち、グループ従業員数は約13,000人規模(2024年8月末時点)となった東証プライム上場企業の株式会社SHIFT。クラフもSHIFTグループの一員です。 

クラフでは、SHIFTグループで活躍されている皆様にお話を伺い、シリーズでお伝えしています。今回は、1,000人規模の組織を牽引する流通物流事業部 部長(取材当時)の櫻井 優氏にインタビュー。

前編では、生活に密着した幅広いサービスの成長を支える流通物流事業部の特徴ややりがいについて伺いました。今回は、大規模な組織をリードする上で大切にしている櫻井氏の信念を伺います。

ーSHIFT社の高い成長率をリーダーとしてどのように牽引しているのでしょうか。

櫻井(以下敬称略):SHIFT社はビジネスを前のめりに、アグレッシブに進める企業です。大きな成長率を実現するにあたり、デリバリーの現場がスムーズに機能するよう適材適所の配置を意識しています。また、あらかじめ発生しうるトラブルを想定しておくことでフォローができる体制を築いておくことも大切だと思います。

私自身、マネジメントはSHIFT社に入社後、チャレンジをしている分野なので「SHIFT流のマネジメント」を勉強し実践しています。

ー「SHIFT流のマネジメント」とは。

櫻井:SHIFT社が扱っているのは「人で創り出しているソリューション」という性質がありますので、1人1人の社員を大事にしています。マネジメントで個々の能力を最大限に引き出して、SHIFT社のビジネスに転換し、業績をあげていく。この循環を大切にしています。

評価そのものにきちんと時間を割いて、自己評価やフィードバック、評価面談など上長発信で1人1人と会話をする機会が細やかに設定されています。規模が大きくなった今でもマイクロマネジメントを実践しています。

ドラスティックな判断と事業ファーストの組織再編を繰り返しながら売上高3000億円、従業員数10万人に向けてこれからも成長を続けていくSHIFT社を、これからもSHIFT流マネジメントで牽引していきたいです。

ーあなたの信念を教えてください。

櫻井:「人間力と器」です。特に「人間力」という言葉は、私が若い頃から使っている言葉です。

SHIFT社では半期に1回、働きがいに関するアンケートをとっていますが、その中で「一緒に働きたい人」と「なぜ一緒に働きたいと思うのか」を尋ねる項目があります。

一緒に働きたいと思う理由・軸を尋ねる項目では、私は入社以来必ず「人間力」と回答しています。人間力と言葉にすると抽象的に感じますが、人としての魅力ですね。

例えば、一緒に働く中で、仲間に「人として好きだな」「一緒にいるとモチベーションがあがるな」といった感情を生み出せる人は人間力が高いといえるのではないでしょうか。

人間力が高いほどフォロワーも増えていきます。八方美人になりたいという意味ではなく、自身のキャラクターを磨いたり他人の良い所を真似たりしながら人間力を高め、フォロワーを増やしていくことでリーダーとしての求心力も高まると考えています。

採用においても、表情の作り方やコミュニケーションの取り方などからその方の人となりを感じるよう意識しています。

ーこの信念にたどりついた原点は。

櫻井:私自身、もともとの出身はIT業界ではなく、高校を卒業後は飲食業界に就職しました。飲食業界で働いていて感じたのが、人としての魅力に溢れた多様性のある業界であるということ。

当時は舞台役者、DJなど様々な夢をおいかける人が働いていて、それぞれの魅力がありました。そんな個性溢れる仲間を惹きつけて働く店長・リーダーのマネジメントはとても興味深いものでした。

多様性溢れるメンバーの誰からも「ついていきたい」と思われるリーダーでありたいという想いの原点はそこにあります。

現在の仕事においても、「この人が言うなら」と耳を傾けてもらえる関係を築けるよう普段から心がけていますね。

実際、担当している部署はもちろん、グループ会社も含め事業成長のサポートをしていますが、自分事として捉えて主体的に前向きに取り組んでいる方々は輝いてみえますし、そうした「人間力」で一層飛躍していく印象があります。

「器」に関しては、もともと大事にしていたわけではなく、大規模な組織マネジメントをしていくなかで気付かされたものです。懐の深さ、器の広さがなければ大規模な組織を率いる上で人がついてこない。相手に対しての想像力を働かせることができるかどうかが懐の深さ、器の大きさに繋がると思います。

これは生まれ持ったものだけでなく経験で身に付けられるものだとも感じますので、私自身も経験を積みながら伸ばしていけたらという想いがあります。

何かあったときに守ってくれる、チャレンジしたら認めてもらえる、そう思われるマネジメントに、「器」は欠かせないのではないでしょうか。

自身の経験から、「人間力と器」で求心力を高めることで、1,000人規模の組織の成長を牽引してきた櫻井氏。

大規模な組織ながら、1人1人の能力を最大限に引き出すマイクロマネジメントを実践する「SHIFT流マネジメント」で、個々の成長が事業拡大に繋がる好循環が生まれています。

クラフでも、社員1人1人が社会に必要とされるスキルを身に付けるスキルアップ・キャリアアップを積極的に後押ししています。これからも、個々の成長を会社に還元し、さらに大きな器となって新たな人材の育成に繋げる好循環で、「宮崎からサイバーセキュリティNo.1企業へ」一層の成長・拡大を図って参ります。